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創立100周年記念式典

横浜富士見丘学園は2023年5月26日に創立100周年を迎えました。素晴らしい晴天に恵まれた5月27日㈯、創立100周年を記念した式典を開催しました。 

 

◆理事長式辞◆

皆様こんにちは、理事長の永川です。富士見丘学園は昨日5月26日に創立100周年を迎えることができました。本学園の前身である日の出女学校は児崎為槌先生により1923年(大正12年)に開校され、現在に至るまで1万8千名余りの卒業生を世に送り出し、歴史と伝統を重ねて参りました。このような歴史の大きな節目に立ち会うことができまして感無量です。創立100周年に際しまして、卒業生や在校生の皆様、保護者の皆様、PTAの皆様、父親の会の皆様、ゆかり会の皆様、さくら会の皆様にこれまで教育活動へのご支援とご協力をいただきましたこと、また、ご寄付を賜りましたことに対しまして、この場をお借りしまして心より御礼申し上げます。

本学園の創立時の教育方針は、「自立自営の精神」に置かれ、授業も自学自修を勉学の基本とし、生徒に「何事も人に頼らず、自分の事は自分でせよ」と説きました。創立後間もなく関東大震災で校舎が喪失するという困難に遭いましたが、あきらめることなく場所を移して再建を果たし、1932年(昭和7年)に澁谷近蔵先生が設立者となって校名を「富士見丘高等女学校」と改めました。建学の精神は「真の教育は魂の教育と信じ、教育はどこまでも修養本位・人物本位でなければならない」というものです。その建学の精神を戦後に継承するにあたり、聖徳太子の17条憲法の「和をもってとうとしとなす」から、教育の方針を「和」と定めました。そして、1957年(昭和32年)に「敬愛・誠実・自主」という校訓を定め、2007年(平成19年)にこの場所に移り、「横浜富士見丘学園」となって現在に至っております。

この100年の間に、大正、昭和、平成、そして今の令和と元号が変わり、非常に長い歴史を刻んできましたが、今日の日を迎えられたのも、澁谷名誉理事長や同窓会の飯田会長をはじめ、これまで本学園にたずさわって来られた多くの教職員や卒業生の皆様の熱い思いの賜物であります。改めて感謝申し上げるとともに、この伝統を引き続き守っていかなければならないという思いを一層強くしております。一方で社会に目を向けますと、地球温暖化による気候変動や自然災害の激化、新型コロナウイルスの蔓延など、これまで想像もしていなかった事態が次々と起こっています。他方では、人工知能(AI)やロボット、新エネルギーといった技術の革新は人類の可能性を広げています。確かなのは、これからも何が起こるかわからない不確実性の時代を乗り越えていかなければならないということです。

「強い者、賢い者が生き残るのではない。変化できる者が生き残るのだ。」とは、進化論で有名なダーウィンの言葉です。次の100年に向けて、本学園も、これまで長きに渡って積み重ねてきた伝統を守りつつ、新しい時代に求められる教育を充実させ、より良い学校になることを目指して進化を続けていきます。その進化の積み重ねが新たな伝統となって続いていきますが、それを受け継いでいくのは、在校生の皆さんです。皆さんは、失敗を恐れず何事にも積極的にチャレンジして下さい。そして、困ったときや迷ったときは遠慮せずに私をはじめ周りの教職員に相談して下さい。皆さんの力になれるよう、これからも学校として全力でサポートしていきます。在校生の皆さんがより充実した学園生活を送れるよう、また、皆さん一人一人の個性を尊重し誰一人取り残すことのない学びの場を提供できるよう、私も誠心誠意努めて参ります。皆さんと富士見丘学園の前に洋々たる前途が開かれることを祈念いたしまして、簡単ではございますが私の創立100周年に向けての祝辞といたします。

 

◆生徒会長祝辞◆

今年度、生徒会長のOと申します。本校は、5月26日に100周年を迎えました。この記念すべき年に、生徒として立ち会えるだけでなく、全校生徒404名を代表して、ご挨拶できることを大変嬉しく、また光栄に思います。また、ようやく新型コロナウイルス感染症が終息に向かい、来賓の方々にお越しいただき、共にお祝いできることにも深く感謝しております。

さて、100年という長い歳月の中には、多くの先輩方1人1人それぞれのドラマがあり、そこには喜び、悲しみ、そして数々の栄光があり、それを繋いでくださった先輩方、そしてより良い学びの場を考え、見守ってくださった先生方のおかげで今の横浜富士見丘学園があるのだと思います。私もそうでしたが、中学1年生は学園史を学び、文化祭で発表します。調べていく中で、創立記念式典で毎年校長先生がお話しされる「高等女学校に昇格するための試験を生徒全員が頑張った」というエピソードから始まり、関東大震災、戦争、校舎の移転、そして4年前の共学化など、数々の節目を知ることができます。その共学になった2019年に入学をした私が、100周年という記念すべき歴史の1ページの参加者になれたことを、本当に感慨深く感じています。

この学園で私は良き仲間と出会いました。時には本気でぶつかり合ったこともありますが、その都度、先生方は私たちととことん付き合ってくれます。また、私が勉強でつまずいたときは、先生が放課後毎日教えてくれ、それに友達も毎日付き合ってくれました。このような当たり前の日々が私には宝物です。当たり前に感じるこの毎日は、本当はとても奇跡に近いことなのかもしれません。これから先の後輩にもこのような日々が続けば良いなと思います。

この古き良き伝統の詰まった横浜富士見丘学園を守りつつも、私たちは次の100年へと繋ぐ新たなスタートを切ろうと思います。今ここにいるみんなが10年後50年後100年後もこの学校を誇りに思えるように、私たちは努めて参ります。まず、本校の校訓である「敬愛・誠実・自主」である、周囲の人を尊敬し、真心のある、自分をしっかり持った人になれるよう、仲間ととともに、成長を続けます。生徒会としては、本校初の男子の生徒会長として、文化祭をはじめとした新しいチャレンジを考えています。

いつの時代も後輩は先輩を憧れ、先輩は後輩を誇りに思えるような学園を真ん中にしたそんな絆がこの先もずっと続くように、そして近い将来ここを巣立った後、未来を切り拓き、社会を創造する大人になれるよう、努力したいと思います。最後に、横浜富士見丘学園のますますのご発展を心から願い、お祝いの言葉としたいと思います。

 

◆PTA会長挨拶◆

ただいまご紹介に預かりました2023年度PTA会長を務めさせていただいております庄司由紀と申します。本日は横浜富士見丘学園中学校・高等学校創立100周年誠におめでとうございます。また、このような記念すべき式典に参加することができて大変光栄に存じます。保護者を代表いたしまして感謝の気持ちを述べさせていただきます

今日まで本学園を支えてくださった渋谷名誉理事長先生、永川理事長先生、駒崎校長先生、阿武教頭先生、そして教職員の先生方、地域の皆様、保護者の皆様にはこの場をお借りして今一度お礼申し上げます。
本日は100年目の大変貴重で大切な創立記念式典です。保護者としてここにいられる確かな喜びを皆さんと一緒に噛みしめたいと思います。
これまでの卒業生2万人が巣立って行ったなかで、ちょうど100年目に在籍できた奇跡を生徒のみなさんも誇らしく思ってくれていると嬉しいです。
最近私が生徒の皆さんにごきげんようと声をかけるとみなさん元気に返してくれます。その誠実さは校訓の通りで、まさに100年かけて紡がれた富士見らしさですね。この伝統はこれからの100年間も続いていてほしいと思いますので、どうか在校生の皆さんはぜひこの伝統を大切にしてください。
後ほど行う記念講演と皆さんに使っていただけそうなささやかな記念品を準備していますのでこの一年の思い出にしてもらえたら嬉しいです。
その他に100周年のメモリアルとしてグランドピアノを贈呈いたします。ピアノ演奏は、弾く人と聴く人の心が一つになって初めて音楽の連帯感が生まれるのだと思います。この連帯感こそまさに富士見にふさわしいものだと思います。ぜひ、このピアノを長く使っていただいて品格と格調を備えた横浜富士見丘学園の次の100年を積み重ねてほしいと思います。
本日は創立100周年誠におめでとうございます。学園や関係者のみなさまが今後益々のご発展をするようお祈りして簡単ではございますが私の挨拶とさせていただきます。」

 

◆創立100周年スライド上映◆

本校OGのTさんが制作してくれました。

 

◆学校長挨拶◆

本日ここに、来賓の皆様のご臨席を賜り、富士見丘学園創立100周年記念式典を執り行うことができますことは、教職員、在校生にとって、誠に大きな喜びであります。現在、本校がこのように充実、発展して参りましたのも、歴代の理事長、校長、事務長をはじめ、先達の教職員の皆様の熱意や献身的な取り組みと、本校の教育方針に賛同し、積極的にご支援ご協力いただいた保護者の皆様、そして何よりもすべての卒業生、そして在校生の皆様のお陰だと心より敬意を表し、厚く御礼申し上げます。

さて、本校の前身である日の出女学校は、児崎為槌先生が、「だれでも学べる学校をつくりたい」という思いから、私財を投げうって、大正12年(1923年)4月に創立されました。創立直後の関東大震災の大禍を乗り越え、大正14年(1925年)、当時のすべての在校生が一丸となって高等女学校への昇格試験に挑みました。そして見事に合格し、高等女学校の認可を得た5月26日をもって、本校の創立記念日と定めました。その後、児崎為槌先生の志を受け継いだ澁谷近蔵先生は、1932年(昭和7年)に校名を富士見丘女学校と改称しました。「真の教育は魂の教育」であると信じ、「どこまでも修養本位人物本位の教育をしなくてはならない」という澁谷近蔵先生の信念は、現在も本校の教育理念に脈々と受け継がれています。

 

そして現在に至るまで本校は、約20,000名の卒業生を輩出しております。多くの卒業生が様々な場所、様々な分野で活躍されていることや、幸せな生活を過ごしていることを見聞きするたびに、大変嬉しく、そして誇りに思うとともに、100年という歴史の重みを痛感いたします。私も富士見丘学園で教壇に立たせていただいてから、30年余りの月日が経ちました。そして創立100周年という大きな節目の年に、教育活動に携わることができたことを誇りに思います。私は、歴代の校長先生と比較して、何一つ長けたところはございません。私のできることと言えば、先達の先生方の思いを引き継ぎ、生徒の皆さんと共に、今を、一歩一歩着実に歩んでいくことです。

そして、今、この席にいる在校生の皆さんが、次の100年を切り拓く新たな先駆者となることを期待しています。最後になりますが、100周年の節目に携わった全ての方々のご協力に心から厚く御礼申し上げるとともに、本校の更なる発展を祈念し、挨拶とさせていただきます。  

 

◆創立100周年記念講演(PTA主催)◆

講演者:くぼてんき氏(日本テレビZIP!天気予報担当)

講演タイトル:「横浜の空を見上げよう!」

天気に関してや、地震などの自然災害に関して、分かりやすく生徒たちと対話するように講演していただきました。自身が気象予報士なるまでのキャリアを踏まえ、「みんなの好きなこと、やりたいこと、やらなきゃいけないことを大切に育てていってください」というメッセージを頂きました。

 

◆記念写真撮影◆

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