中学1年の理科2の夏休みの課題は「生き物」に関する研究レポートの作成でした。
レポート作成に関するルールは以下の通りです。
(1)家や学校の周り、旅行先の「1種類の生き物」について観察し、研究レポートにまとめてください。
(2)その生き物の形態を細かく観察し、文章とスケッチと写真で記録してください。加えて、実験も行い、その生き物の性質や特徴を調べてみましょう。
(3)大きさ・重さ・個数などの数値的な情報を必ずレポートに記してください。
(4)本やインターネットなどを利用して、自分が観察した生き物について調べ、まとめてください。
生徒が夏休み中に頑張って仕上げた研究レポートの一部をご紹介します。
①研究レポートの概要
②教科担当者コメント
【ピーマン】K.Sさん
①ピーマンを分解し、種子の数や分布の特徴、ピーマン特有の苦みについて調べてくれました。
②種子の数だけでなく、分布の特徴など多角的にピーマンについて調べてくれました。また、ピーマンの果皮の苦みの測定に関しても、よく比較ができており、それをイラストを交えて分かりやすく丁寧にまとめてくれました。
【豆苗の成長】S.Kさん
①豆苗の7日間の成長記録をつけ、写真とグラフを用いて、その結果を紹介してくれました。
②草丈の測定方法の基準が明確で良いと思います。また成長を記録した写真が定点で行われており、複数の結果を比較しやすくしてレポートにまとめられていると思います。7日間、毎日欠かさずしっかり観察できましたね。
【トマトの観察記録】S.Mさん
①トマトの成長に伴って、果実の大きさや色調がどのように変化するのかを細かく観察してくれました。
②トマトの果実が黄緑色から赤色にどのように変化していくのか、その様子を丁寧にスケッチできているので、分かりやすく伝わりました。加えて、がくの反り返りに注目できている点も良いと思います。
【アゲハの幼虫研究】H.Iさん
①アゲハチョウの幼虫の食性や仲間意識について実験してくれました。
②得られた結果から生じた疑問が良いと思います。研究内容を深化させていく上で必要なことだと思います。またレモンの葉とミカンの葉というサンプルの設定も柑橘類で揃えてあって良いと思いました。
【ベタについて】Y.Hさん
①縄張り意識が強いベタを混合飼育するとどのような行動をとるのか実験してくれました。
②ヒレの説明や「フレアリング」という専門用語を分かりやすく説明した上で、実験内容を示してくれました。実験を行い、考察し、そこから生じた疑問を調べるという、とても広がりのある実験に取り組めたと思います。
【ウサギのうんち、食べ物について】O.Kさん
①ウサギの食べ物の好みについてとそれに伴う体調の変化について調べてくれました。
②ウサギの嬉しい時、怒っているときの様子の記述がとても可愛らしく感じました。毎日触れ合っているからこそ気付けることだと思います。ウサギがニンジンの根の部分ではなく、葉の部分が好みという結果は少し意外でした。
【ザリガニについて】K.Hさん
①夏休み期間中に自身で捕まえたザリガニ3匹の様子と成長をまとめてくれました。
②1分程度で終了してしまうザリガニの脱皮の記録は貴重ですね。それだけ頻繁に観察していたからだと思います。1か月で小さなザリガニは4回の脱皮を経て3倍の大きさになるという内容に大変驚きました。
【二十日大根について】M.Kさん
①ハツカダイコンを4つの環境条件を設定して約1か月間その成長の違いを探ってくれました。
②約1か月間、4つの条件について写真とスケッチなどで細かく観察できました。草丈だけでなく、種子や根の差異など多角的に観察できました。草丈の成長をPCを用いてグラフ化したことは、お見事です。
【光がありとなしでの豆苗の成長の違い】Y.Sさん
①明暗条件を変えることで豆苗の成長にどのような差が生じるのかを確かめてくれました。
②栽培条件が明確に設定されていて良いと思いました。細かい所ですが、トレーの色(白・黒)を分けたことも分かりやすかったです。最終的に大きな成長の差が出ましたね、面白いです。同じ豆苗とは思えません。
【スルメイカの解剖】Y.Yさん
①スルメイカの解剖を行い、細かく観察した上で、独自の解剖図を制作してくれました。
②カラストンビ、吸盤、水晶体など、イカの注目ポイントをしっかり押さえて解剖ができていますね。イカの構造をを12項目に細分化して観察ができました。スケッチと表もきちんと連動していて良いと思います。
これらのレポートは文化祭中、中1の活動場所(A棟2階)に展示する予定です。生徒の頑張った成果を是非ご覧いただければと思います。