News & Topics

高校2年 全日本高校模擬国連大会 出場!

今年で17回目を迎える全日本高校模擬国連大会は、高校生による国連を模した会議です。実際に過去に開催された国連会議を議場として設定し、参加する高校生は各国の大使になりきって世界中の情勢を調べ上げ、自国に有利な状況を勝ち取るために周到な準備を行います。今年は全国の高校から250組以上の高校生が9月のオンライン予選会に参加し、選ばれた80数組が本会議場で2日間、白熱した議論を戦わせました。 

議事進行は基本英語で行われ、「大使」たちは議論や交渉をするために会場を走り回って利害関係を調整しながら、「決議案」を作り上げます。本大会の議題は「(2022年3月4日時点の)ロシアの侵攻に起因するウクライナの人権状況」でした。日頃高校生があまり関わることのない地球規模の問題について多角的に考え、大使として本気で議論・交渉をする姿は頼もしく、彼ら自身の成長と共に、未来への希望をも感じさせてくれます。

全国大会には、この大会のための練習会議を幾度も経てきている学校や、常連校が多数出場していました。翻って当校の2人の生徒は4月に初めてこの会議を知り、ほとんど何の予備知識もなく予選、本選とも臨みました。議題に関する資料は当然のことながらかなり内容的に高度で、読み解いて事前課題を期日までに提出する作業は相当負担だったと思います。さらに選ばれて出場した本選は、全員が高校生とは思えないほどの高い語学力を持ち、実際の国連会議さながらの攻防が繰り広げられました。

◇模擬国連に出場した生徒2名へのインタビュー◇

模擬国連に参加したきっかけは何ですか?

M.Yさん

昨年の時点で、参加経験のある先輩の話を聞いていて興味があり、また担任の先生から「出場したら?」と声をかけてもらったことがきっかけです。私自身、国際関係に興味がありましたし、自分の英語を使える場、誰かに伝えられる場が欲しかったので参加しました。

S.Mさん

模擬国連はペアでの参加となり、Mさんのペアが空いていて、担任の先生に声をかけてもらいました。また、模擬国連に出場したことがある他校の先輩から、この取り組みはレベルが高く、高い専門性が求められ、大きな刺激になると聞いていて、自身の成長のきっかけになると考えて、参加しました。

 

参加するにあたって準備したことはありますか?

M.Yさん

担当国のリサーチです。9月の予選ではフィジー、11月の本戦ではスーダンが担当国になりました。

S.Mさん

2人で担当国の大使として意見が述べられるように、環境問題や人権問題、その歴史について前一か月くらいから調べて、意見をまとめていました。

 

模擬国連に実際に参加してみてどうでしたか?

M.Yさん

9月の予選はオンライン開催だったのに対して、11月の本戦は対面でした。そこでは自分たちが積極的に他国の大使たちとコミュニケーションをとることが求められました。グループをリードしていく積極性や、相反する主張をまとめていく力、ペア間での連携が求められました。

S.Mさん

Mさんの意見と同じで、高い積極性が求められた場でした。積極的に発信していかないと担当国の国益が模擬国連の決議書に反映されなくなってしまいます。実際の社会情勢・国際問題を踏まえ、責任の所在に関して担当国の立場から考え、平和的な解決の道を探りました。


今回の経験を通して何を学びましたか?

M.Yさん

英語力があったとしても、政治経済や社会情勢に関しての知識があまりなかったので、今回の活動を通して、そのあたりの理解度を高められたと思います。また、スピーチに関しては、聞き手にどう伝わるのか、どうしたら聞き手を刺激することができるのか、色々な方法があることを他校の様子を見て学ぶことができました。

S.Mさん

自分の英語力の未熟さが身に沁みました。これからの学校生活で、英語を学ぶ意義を再確認できました。これまで、世界情勢に関するニュースなどは流し見ていましたが、今は能動的に見るようになりました。他国のことも、他人事としてとらえずに「自分に何ができるのか」考えるようになりました。

全く他の生徒に引けを取らず、最後まで積極的に交渉を続けた2人、何よりこのハードな2日間をむしろ楽しんでいた2人を、心から誇りに思います。生徒にとっても教員にとっても、貴重で素晴らしい体験でした。そして来年、次の学年の中からこの大会への挑戦者が現れてくれることを心から願っています。

Back to TOP